「年齢なんてただの数字です!」
と言っている
90歳のスポーツインストラクターの方が
いらっしゃいますよね。
ほんとに90歳?
と思うような美しい体型と
イキイキとした姿に、
とても励まされます。
「そうだそうだ!
年齢なんかただの数字だ!」
と賛同したい!
でも果たして心から言い切れるか…
なんとなく語尾が弱くなるような…
ちょっと引けてしまうような気がしませんか?
できたら90歳であんな風に
言い切りたいなあと思います。
39歳の魅力
19歳、29歳、39歳…
「〇じゅう9歳」にいる人というのは
私にとってとても魅力的に感じます。
新しいドアを開ける前の
一瞬の緊張感というか
不安と期待と心意気
みたいな空気に魅力を感じるのです。
道を歩いていて角を曲がるまで
そこに何があるかわからない。
でも、嫌でももう後戻りはできない…
みたいなところにいる人は、
ちょっとした緊張感を
持っている気がします。
1つ歳をとるだけで
何も変わらないかもしれないし、
当の本人は嬉しくない
かもしれないけれど
そんな緊張感を無意識に持っている人を
美しいと思います。
自分の39歳はどうだったかと言うと…
美しい自覚なんか
まったくありませんでした。
仕事で初めて管理職になったころで、
そのころはまだ
パワハラ防止の概念もなかったので、
会議で「ばかやろう」なんて言われると
「ミスしても
”ごめんなさ~い” じゃ済まないんだな」
「私はもう
女の子扱いをされる年齢じゃないんだな」
と痛感しました。
そして
子供を持たない人生と
向き合うタイミングでもありました。
年齢なんかただの数字だとしても
子供は何歳でも授かるものではないので、
考えざるを得ませんでした。
今思えば充分若いのですが
自分では「もう若くない」
と思っていました。
独身に戻っていたんだから、
良い恋愛をすれば良かったのに
辛い恋愛をして
「私には女性としての魅力はない」
と思っていました。
選択してきたこと
選択できなかったこと
やれたと思えること
やれなかったと思うこと
だからこれからこうしていきたいと
思うことの間で揺れている…。
39歳というのは
そんな年齢な気がします。
揺れている本人は
楽しくないかもしれませんが
ここにはまだかなり大きな可能性があります。
そして
「ある程度経験を積んだけど、
まだそれほどの自信もないかもしれない。」
という、とても謙虚で
まだまだこれから花開く楽しさと美しさが
あると思うのです。
49歳の魅力
私の49歳は最悪だったかもしれません。
ハードワークで鬱になって
やっと転職したと思ってほっとしたら
両親がそろって別々の難病で
倒れてしまったころです。
介護は心身ともに厳しいことで
人生で初めて
「死」と向き合わなくてはなりませんでした。
まだまだ先だと思っていたのに
親が倒れることで
急に見えてくるものがあります。
そしてこのころに
自分の人生を振り返り
自分の無力さや、
やれなかったと思うことが
急にクローズアップされてしまうのです。
大した親孝行もできなかった
人に誇れるような仕事もしてこなかった
自分の家族も作れなかった。
周りの人はみんな立派で幸せそうに見えて
私はなんでそんな人生にできなかったんだろう
と自分を責めました。
もう若くないし
やり直しもできないし
自分の人生もう終わりだと
感じたのもこのころです。
カウンセリングでご相談を受けていると
今ここにいる方が
とても多いように感じます。
49歳の緊張感は強いと思います。
でもね。
ここからがすごいんです。
自分が一生をかけて
ほんとうに欲しかったもの、
大切なものが見えてきます。
もっと若いときは
いろんなことに気が散って見えなかったものが
いやでも見えてくるのです。
そしてそれは
形のないものであったりすることが多いです。
大切なものに気がついた人は強いです。
ここから恋愛する人は
もう子供を持つかどうかとか関係なく
2人のロマンスが持てます。
新しい友達だってできます。
もっとやりたかった仕事に
転職だってできます。
大好きなことを
やり始めることもできます。
まったく新しい価値観を持ったって良いのです。
そして
それにチャレンジするには
実はまだ充分やれる時間とチカラがあるのです。
等身大の自分を受け入れる
先日、
目覚まし時計を止めようとして手を伸ばしたら、
自分の腕が見えて
「あら、こんなところにシワができたわ。」
と驚きました。笑
そういえば亡くなった私の祖母も
「こんなところにシワが。」と言って
自分の腕を見せてくれたことがあったな
と思い出したのです。
その時、私は祖母に
「やめて~」と思いました。
老いることは嫌なことだと思っていたし
祖母にだって若々しくいてもらいたかったし
シワなんか見たくなかったのです。
だからそんな話を聞くと若い人は
「やだー。」と思うかもしれませんが、
自分がなってみると、
これがそんなに嫌でもないんです。
変化するのは当たり前のこと。
若い時はいつも何者かになりたかった。
それはそれで素敵なこと。
でも歳をとるごとに
等身大の自分を受け入れることは
そんなに悪いことではない
と思えてきます。
残念ながら
若いときの「美」の基準は
だんだん通用しなくなります。
そして「美」の基準を決めるのは
自分になっていくのです。
そこには大きな自由と
誰かが決めた価値観から解き放たれた
開放感があります。
今までいろいろ迷って、
あの化粧品、この化粧品と買ったけれど、
無駄だったり肌トラブルがあったりした。
結局やっぱりこれよね!
と決めたら、
気持ちもお財布も楽になる
そんな感じです。
59歳の魅力もたくさんあるので、
いつか書きたいと思っています。
※年齢のお話はこちらにも
→「歳の差なんて怖くない」
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