私はたいがい
とても寝つきが良いほうなのですが
先日、うとうとしかけて
ふと何かを考えてしまったら
そこから考えが止まらなくなり
眠いのに眠れなくなりました。
これってかなり久しぶりだなと思うと
カウンセラーとしては
すごく分析したくなります。
眠れない夜はつらい
１日ちゃんと働いてきて
それなりに疲れているのに
眠れないってすごく辛いですよね。
明日の仕事もあるから
身体を休めておかないと
明日がもっと辛いぞと焦ったり
自分の身体に乗っている自分の手が
すごく重く感じて
苦しい！と思ったり
なんで今、これを思い出すかな？
というような過去の出来事を思い出して
後悔やら反省やらにさいなまれたり
昼間だったら思いつかないような
未来への悪い妄想が
次々に浮かんで
それがすごくもっともな気がして
本当に起きるに違いないとおびえたり
こういうときはたいてい
意識が「今」ではなくて
過去や未来に飛んでいます。
今、考えても仕方ないぞ！
と自分を戒めてみても
勝手に動き出した思考は
暗い夜道を駆け巡るかのように
止めても止めても
止まらなくなることがあります。
そして
走り出した思考は
思考で止めようと思っても
追いかけっこになって終わらないのです。
でもこれは
眠れないときに限ったことではなく
悩み苦しんでいるときというのは
こういう状態に近くありませんか？
苦しいときは、たいがい独りぼっちを感じている
なんで眠れないときに
こういう状態になりやすいかというと
眠る時間というのは
独りぼっちを感じやすい時間だから
かもしれません。
パートナーが隣にいようと
家族が同じ屋根の下にいようと
暗闇で目をつぶったら
そこは独りぼっちの世界になるわけです。
眠りたいのに眠れないとき
考えたくないのに考えてしまうとき
行き止まりでどうにもならないと思うとき
たいがいそこは独りぼっちの世界で
自分が自分とケンカをしています。
私がこうだから
こういうことが起きるのよ！
何を言うのよ！
私は精いっぱいやってるわよ！
いやいや、まだまだ足りないよ！
いったいこれをどうするつもり？！
自分を責める自分と
一生懸命言い返す自分が
誰も止めてくれる人がいない世界で
争っているのです。
これは本当にエネルギーを消耗します。
そして
エネルギーを消耗しているときには
良いアイデアは浮かばない可能性が高いです。
人間ですから
悩むこともあるし、
眠れないこともあります。
でも
自分とケンカをしやすい人と
自分とケンカをしにくい人がいます。
できれば
自分とケンカをしにくい人でいたほうが
悩みが解決しやすく
夜、眠りやすく
人生が生きやすくなります。
自分とのケンカをやめる
眠れない夜に思考がぐるぐるしてしまったら
とりあえずは応急処置として
自分で自分の肩をぽん、ぽんと
軽くゆっくりたたいてあげて
「ごめんごめん。仲良くしようね。」
と言ってみてください。
まるでおばあちゃんかお母さんが
幼いときにぽん、ぽんと
寝かしつけてくれたときの
あの感じでぽん、ぽん、です。
そしてしばらく
その手の温度を感じてみる。
あたたかいか
つめたいか
感じるだけで大丈夫です。
これは「独りぼっちじゃない」という
自己暗示です。
思考ではいくら独りぼっちと思っても
感覚は
あなたが本当は独りぼっちじゃないことを
憶えているのです。
そしてこれは応急処置ですから
普段から自分とケンカしにくい人になること
これが大事です。
私はカウンセリングでよくクライアントさんに
自分と仲良くなるための宿題を出したりします。
それは
「自分の良いところ50個書いてくる」
だったり
「人に自分の良いところを聞いてくる」
だったり
その方に合わせてさまざまですが
その宿題をもとに
また次のカウンセリングでお話したり
軽いワークをしたりすると
ほとんどの場合
みなさん笑顔が増えて
カウンセリングルームのエネルギーが上がります。
そしてまた次の宿題を出したりして
嫌がられたりするのですが(笑)
エネルギー枯渇状態で
必死に何かを考えても
それは苦しいばかりで解決しないのです。
よく
「自分を好きになると問題のほとんどは解決」
と言われますが
まずは仲直りするところから。
その人が本来持っているエネルギーを
取り戻して
自分とケンカしにくい人になるだけで
あんなにつらい夜は激減です。
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