ネガティブを解消したい

親に優しくしたいのにできない…優しくできない理由と心のほどきかた

こんにちは。
心理カウンセラーの小澤昌子です。


親が高齢になってくると

「これからは私が支える番なのかな?」

そんな気持ちを
持たざるを得なくなります。

でも同時に

「優しくしたいのにできない」
「ついイラっとする」
「なぜか冷たくしてしまう」


なぜか優しさにストップがかかってしまい、
そんな自分に落ち込むことはありませんか?

優しくしたいのに優しくできない

私の母は
もう亡くなって
17年が経ちましたが

繊細で気持ちの弱い人でした。

社会的には

昭和ヒトケタ生まれなのに
ずっと仕事を持っていましたし

趣味があって
友達がいて
夫である父にも大事にされて

(父は子供には相当厳しかったですが
 母には優しかったんです。)

とても幸せな人生だったと
今でも私は思うのですが

それはそれはもう
愚痴や文句の多い人でした。


外では言わない分
聞き役は私でした。

家族4人で旅行に行き

女性部屋で母と2人、
灯りを消して寝ようというときに

私の枕元に座り込んで
深夜に2時間、
父の悪口を言われたときには

旅行の楽しさもふっとんでしまって
悲しくなったのを覚えています。


私は幼いころから

母の家事を手伝うこと
母の愚痴を聞くことが
家の中での私の役割でした。

反発すると大騒ぎになるので
仕方なく役目を果たしていたんです。


両親も歳をとり
父が難病に倒れて
家族でなんとかしなくてはならなくなった時

真っ先に戦線離脱したのは母でした。

母も病気になってしまったのです。
父母が同時に寝たきりです。

そんな時こそ
親に優しくしなくてはならないですよね?

そこで優しさや思いやりを
発揮してこそ良い娘です。

…それなのに

私の心の中からは
白いもの、黒いもの、
いろんな思いが湧いてきました。

父は母をとても大事にしていたのに
母は父の面倒をみないの?

こんなに人手が必要なのに
あなたが倒れてどうするのよ?

自分のご飯くらい
自分で食べてほしい!



そう、言いはしませんでしたが
心の中がドロドロしました。

そしてドロドロしていると

母が寝室から呼んでいるときに
「ちょっと待って!」と返す声に
トゲがあったりしてしまい

そんな自分が鬼のように思えて
ますます悲しくなったのでした。


その時はまだ
心の勉強をしていませんでしたから

自分の心の中で
何が起きているかわかりませんでしたが

今は

同じような辛い思いを
している方がいるだろうなと思うと
肩を抱きに行きたくなります。

優しくできない理由

40代後半から50代になると

仕事でも家庭でも
多くのことをこなしてきて

誰かのことを支える役目が回ってきます。


それでも親の前に立つと

心だけがスッと
昔の子供時代に戻ってしまうことがあるのです。

● 親の機嫌をうかがう心の癖
● 期待に応えなくてはいけない気持ち
● いい子でいないと愛されない不安

長年、身に着けてしまった役割は
大人になっても
無意識に働いてしまいます。

そしてその役割を背負うと
大人のあなたが望む関わり方と
衝突してしまうことがあるのです。


この衝突はとても疲れるものなので
優しくする心のチカラを奪ってしまいます。


そして
長く自立してがんばってきた人ほど
心のどこかに

「本当はもっと甘えたかった」
「甘えることを許されなかった」

そんな想いが残っていることがあります。

そんな想いが残っていることは
悪いことではなくて

そうしないでがんばってきた人には
むしろ自然なことなんですが

ただ、
それが満たされないまま大人になると

親と向き合うたびに
その”触れられたくない場所”
チクチク痛むことがあるのです。

誰だって痛みに触れたくないから
この痛みに触れないように

無意識に距離を置いたり
そっけなくしてしまうことは

無意識のうちに自分が
自分の心を守るためにしていることなんです。


そして
親の老いを目にすると
とても複雑な感情を抱えやすくなります。

● 頼れる存在でなくなっていく寂しさ
● 役割が逆転していくとまどい
● いつか別れが来るという怖さ

こうした感情はどれも
私たちの胸に重くのしかかります。

感情の重みが重ければ重いほど

ふだんなら流せるような親の一言で
心が敏感に動いてしまうのも
仕方ないことかもしれません。

優しくできない人は優しくない人ではない

優しくできない自分はだめだと
決めつけないでくださいね。

優しくできないと悩んでいる人は
優しい人です。



まずは自分にそっと
言ってみてほしい言葉があります。

「優しくできない日があってもいい。
 それにはちゃんと理由がある。」


そしてできたらもう一言

「私はもう
 昔の役割をしなくていい。」


長い時間をかけて
あなたを縛ってきたものがあるとしたら

それを少しずつほどいていきましょう。

そして

親と適切な心の距離をとることは
悪いことではありません。

親の苦しみや都合を
代わりに背負おうとしなくて良いのです。



もし可能であれば

電話の頻度を減らすとか
会う時間を短くするとか
必要な連絡だけにするとか

それは冷たくすることではなくて

あなたの心に余裕を持つための
「調整」になります。

一緒にいなくてはならない時でも

「そうしてもいいんだ」
と思うことで心の余裕が違ってきます。


大切なのは
”できる範囲で・無理なく・私らしく”
関わること。



「優しくしたいのにできない」
と悩んでいる人は

優しくしたいと
長年がんばってきた人です。

でも
優しさは「がんばり」ではなく
心にゆとりがあって初めて生まれます。


だからまずは
親にではなくていいから
あなた自身に優しくしてあげてくださいね。

それが結果的には
お互いにとって心地よくなるはずです。

そしてそれを
親も喜んでくれるはずなのです。

※親については、こちらの記事もオススメします。
 →『両親が亡くなると見えてくるものがある』


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