以前、宝塚の女優さんが
友人が失礼な扱いをされているのを見て
長財布でピシ!とテーブルを叩いて怒った
という話を聞いたことがあります。
宝塚の女優さんだったら
オスカル(ベルサイユのばら)みたいで
(世代がわかりますね。笑)
かっこよかっただろうなと思いました。
私などは
決してかっこよく怒れるものでもなく
できれば怒りたくないと思っていますが
人生を振り返ると
あの怒りは役に立ったな
と思うこともあります。
怒ることにはエネルギーが要る
何度か書いたことがありますが
私は昔、
ちっとも私を大切にしてくれない人とばかり
おつきあいしていたことがあります。
映画を見ようと約束して
仕事終わりに待ち合わせしていたのに
約束の時間になっても来ない。
こちらから何度電話しても
電話に出ない。
メールしても(当時ラインはまだなかった!)
返事がない。
駅の改札で
大勢の人込みの中に立ったまま
流されて行かないようにするだけで
疲れます。
せっかく少しは綺麗にしてきたのに
だんだん顔は曇って
ヒールの足も痛い。
新しい服も
ほこりだらけになった気がしました。
何度待ち合わせても待たされました。
2時間待ったこともあります。
おうちに帰りなさい!
今ならほんとにそう思うのですが
2時間待って彼が来ると
私は疲れきっていて
映画の時間も過ぎていて
おまけに財布を忘れたと言われて
私が払うはめになり
なのになぜかほっとして
不機嫌な顔はしたかもしれないけれど
たいした文句も言わず
心は閉じたまま
食事をして帰ったりしていました。
彼は何を考えてるんだろう?
待たせて気が気じゃない
ということはないんだろうか?
なんでメールの1本くらい打てない?
私のことが好きじゃないのかな?
彼の気持ちばかり気になっていましたし
それが「彼への愛情」ということだと
勘違いしてたんですね。
でも今思えば
あのころ仕事も恋愛も
本当に疲れていて
エネルギーのない
抜け殻のような自分だったと思います。
もちろんそういうお相手とは
うまくいくはずもなく
とっても疲れたまま
うやむやになっていきました。
突然、ふざけんなー!と怒りが湧くとき
心理学では
自分の根本的な問題を解消しないと
また次に同じような問題が来る
またはもっと大きくなって来る
と言われています。
そのとおりでした。
来ました。
もっと私を大切にしない人が。
他にもいっぱい女性がいるような
ばれても「えへへ」と笑って
こちらの困惑なんて
無視するような人が来ました。
その時はもう50歳になっていましたが
そこでやっと私は
なんか変だぞと思いました。
こんなにがんばって生きてるのに
こんなにうまくいかないのは
何かが変なんだと思ったのです。
そしてこれは自分の問題だと
この苦しみはもしかしたら
自分が招いているんじゃないかと
なんとなく気が付きました。
自分ではよくわからなかったので
そこからカウンセリングを受け始めたのです。
でも、50年以上かけて
つちかってきた自分のマインドですから
1回や2回ではわかりませんでした。
カウンセリングを受け始めて
半年たったころ
ある日突然、
部屋に1人でいて
キッチンで洗い物をしているときに
ふっと
今までにない怒りが湧いてきました。
こんちくしょー!!
ふざけやがって!!
ばかにしやがって!!
私は絶対に幸せになって
彼を見返してやる!!
幸せになって相手を見返すって
今思うとちょっと変で笑えるのですが
その時は真剣にそう思いました。
本当は
自分をいちばんばかにしていたのは
実は自分だったのですが
その時はとにかく
怒りを向ける矛先が必要だったんです。
そこからは
エンジンかかった!という感じで
楽しい方向へ
心ときめく方向へ
自分が変わっていく速度が
いっきに速くなりました。
怒りのあとには感謝しかない
今、考えると
あのときの怒りのエネルギーというのは
方向転換するきっかけになったし
生きるチカラになった
と思います。
閉じていた心が開いて
再び歩き出した瞬間だったのです。
怒りにまかせて
相手に復讐を試みたり
関係ない人も巻き込む
みたいなことはおすすめしませんが
怒りはときには役に立ちます。
良い人、優しい人は
こんなことで怒るなんて
自分は器が小さいとか
優しくないと自分を責めがちですが
幸せになってやるー!とか
もっと良い女になってやるー!とか
もっと良いパートナーを見つけよう!とか
そういう怒り方ができると
本当にそういう方向に進むし
そういう自分になれたときは
怒りの矛先になってくれた人や
自分にきっかけをくれた出来事には
今はもう心から感謝しかありません。
そう思うと
人生に起きること
出会った人というのは
必ず何か意味があるのかもしれません。
今、悲しい思いをしているあなたも
疲れて何も感じなくなっているあなたも
いつの日かその出来事に
逆にエネルギーをもらって立ち上がり
新しく歩いていくことができますように。
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