向上心や克己心というのは
素晴らしいことなのですが
社会に情報があふれるにつれ
いつの間にか自分のハードルを上げて
「こうであらねばならない」
が増えていってしまうことがあります。
いつの間にか上がるハードル
私は最近、洋裁にはまっています。
昔から手仕事が好きで
パッチワークをやってみたり
ビーズで何か作ってみたり
かご編みはずっと続いているのですが
続かなくて材料だけがタンスに残っていて
見るたびに「ごめんなさいっ」
という気分になるものもあります。
素敵なものができたらいいな
とワクワクしながら
手を動かしているのが好きなのです。
そして今は洋裁。
時間さえあれば
布を切って、ミシンを踏んで
せっせと作っています。
最初に作ったパンツは
ポケットをつけたのに
なぜか指1本しか入らなくて(笑)
友達に見せては大笑いしていたのですが
最近は使えるポケットも
作れるようになりました。
しかし、１つ作ると
「この色はイマイチ」とか
「このステッチがずれてる」とか
気になって仕方なくて
また同じような物を作るのです。
なので
自分に向かって
「あなたは職人になるつもりですか？」
と言いたくなるくらい
たくさんの同じような服ができています。
友達にあげたりもしていますが
欲しくもない服をもらうのって
結構、迷惑ですよね…。
友達に言ったら
「手作りサイトで売ればいいじゃない？」
と言われたのですが
やっとポケットに手が入るようになったレベルで
こんなに縫い目が曲がってるし
ここの合わせ目が数ミリずれてる。
こんな物、人に売るなんてできない。
もしお尻のところが破れたり
ゴムが切れたりしたら
私のせいで大事故だわ！
と思ったら、あげるのもはばかられる。
そう思っていたら
最初はただ作ることが楽しくて
ポケットに手が入らなくても笑っていたのに
いやまだまだ！と思うと
できた物に対して厳しくなります。
せっかくできあがった物も
イマイチだなあと思って着なかったりするのです。
いつの間にハードルを上げたんだろう？
と思いました。
いちばん最初の動機はただ
涼しくて楽な服を着て
海に行きたかっただけなのに。
3人幸せにできたら大成功
先日、以前のブログにも書いた
尊敬するスーパーヘッドハンターの方と
またお会いしました。
※その時の記事はこちら
→「何をやってもうまくいかない時に流れを変える方法」
美味しいお刺身をいただきながら
「売れっ子カウンセラーではありませんが(とほほ)
やりがいを感じて一生懸命やっています。」
のようなお話をしたら
「あなたはカウンセラーに向いていますよ。」
と言われて、とても嬉しかったのですが
「でもね。
3人、幸せにすることができたら
それでもう人生は大成功なんですよ。」
と言われました。
え？
3人でいいの？
カウンセラーとしたら
大師匠のように何万人も癒してこそ
と思ってしまうのですが
でもよく考えたら
「この一度きりの人生、
限りある時間と出会いの中で
この人に出会えて本当に幸せだ。」
と思ってくれる人が1人でもいたら
そしてそれが3人もいたら
産まれて、生きて、良かった！ですよね。
確かに人生大成功です。
超えてきたハードルがたくさんあったはず
ご相談を伺っていると
悩み苦しみの底には必ず
愛があります。
私がもっと寛大だったら
彼と幸せになれたかもしれないのに。
私にもっとお金があったら
家族を助けられたかもしれないのに。
私が子供を産めていたら
両親はどんなに喜んでくれただろう。
私がもっと素晴らしかったら
私がもっと、もっと。。。
その気持ちの本当の底には
彼を愛したい。
家族の笑顔が見たい。
両親を喜ばせたい。
誰かを幸せにしたい。
そんな愛がいっぱいなのに
それだけで充分なのに
いつの間にかハードルを上げていませんか？
飛びこえられない自分を
責めていませんか？
ハードルは気づかないうちに上がります。
ひとつ飛べたら次はもっと。
もっと飛べたらもっともっと。
飛べたらそれは素晴らしいこと。
でも、飛べなかったときに
飛べなかったことしか見えなくなって
今まで超えてきたハードルのことを
何の価値もなかった
と思ってしまうことがあります。
ほんとにそうでしょうか？
超えてきたものがたくさんあったはず。
飛べなかったときに
自分を叱っても良いことはありません。
それよりも
「今までたくさんがんばってきたよね。」
「こんなに超えてきたんだから大丈夫。」
と自分をいたわることのほうが
明日へのチカラが湧きます。
ポケットに手の入らない服でも
楽で涼しくて、
友達と笑いながら海辺を歩けたら
こんなに楽しいことはないのです。
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